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笑いの機能
前回は少しだけ解剖っぽいことをお話しました。今回は解剖的(形態的)に対して機能的なお話、笑いの機能についてのお話です。
"笑い"は何らかの現象による結果ですよね。 例えば喜劇を見て笑う、上司の超ツマラナイおやじギャグに付き合って笑う、
子供の顔を見て優しく微笑む、色々なパターンがあると思います。一人で笑う場合でも思い出し笑いなのでやっぱり原因はあるわけです。
それでは"笑い"が原因となって何かが起こるといった事はないのでしょうか。今回はその辺の切り口でお話しましょう。
幸か不幸か副交感
普段はそんなに意識していないかもしれませんが、人間は笑うと案外色々な現象が身体に起こります。 思いっきり笑うと、まずは腹がよじれて、涙が出て、鼻水が出て、
息苦しくなって、更には力が入らなくなったり、おしっこを漏らしそうになったり (たまに漏らす人もいる)、笑い終わった後お腹が空いたりと、ちょっと挙げただけでも
随分あります。賢明な読者の皆様はすでにお気づきでしょうが、 ここで挙げた例はほとんどが副交感神経系の生理現象です。
他にも腹直筋がつってしまう等もありますが、 ほとんどは副交感神経系の興奮によって作用するものばかりです。
副交感神経系のはたらきは、どちらかと言うと身体をリラックスさせた状態に、反対に交感神経系の働きは身体能力を高める方向へ働きます。
笑いにまつわる副交感神経系の働きを見ていくと、涙腺を刺激して涙を分泌、唾液腺を刺激して唾液を分泌、気管支の閉塞、腸管の収縮、インスリンの分泌、肛門や膀胱の括約筋の弛緩、といった所から推察すると、笑いによってかなり強く人間の副交感神経が刺激されている事になります。
興奮したり怒ったりしてアドレナリン出っ放しになるよりは、どうも良さそうですね。
おしっこを漏らさなければもっといいですね。
病からの帰還
さて、副交感神経系を刺激する事が仕事の"笑い"は、他にも重要な仕事を持っています。ここで一つお話。これはだいぶ前にあった少し有名なアメリカでの実話です。
「サタデーレビュウー誌」の編集長だったN.カズンズ氏は多忙な仕事をこなす中、文化交流でロシアへ外遊した。団長であった氏の立場や激務によって氏は帰り際遂に、膠原病という当時としてはもう駄目かな、と思わせるような病が発症してしまったのです。
普通ならめげてしまう所ですが、氏の場合ドクターを信頼し希望を持ち、そしてポジティブに自分の出来る事、つまり笑う事を積極的に始めました。
コメディーを見たり面白い本を読んだりして楽しく過ごした後は、かなりの時間痛みを感じずに済んだそうです。 更に氏は病院にいるというストレスから開放される為に、病院からホテルに移り住み、よりリラックスした状態で笑い続けた結果、
この難病を克服できたといいます。
ストレスで免疫が低下するのに対して、笑いでは免疫は向上するといった好例です。
簡単!免疫向上委員会?
その免疫が向上する事を証明する実験や研究をしている医師のグループがいます。
笑いがどのような作用を免疫系に働きかけるのかを、 癌や虚血性心疾患の患者も取りまぜた約20人ほどをおよそ3時間にわたって漫才や喜劇(吉本興行でしょうね、多分)を見て笑って頂き、見る前と見た後に採血をおこない調査したそうです。
その結果、NK細胞(ナチュラルキラー細胞、癌組織を攻撃する細胞)かなりの率で、3〜4割ほども活性が向上している事が明らかになりました。もともと活性の低い人や正常に近い人は明らかに細胞活性が向上しているそうです。
鬱気味人は免疫の活性が高くない様ですし、いつも怒ったり興奮している人もAdやNAが出っ放しになったりしたら、あまり好ましいとは言えないでしょう。やっぱり暗い人や怒りっぽい人よりも笑っている人の方がいいですものね。
ということで今回の内容に多少の間違い誤字脱字があっても笑って許して下さいね。
それではまた次回。
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